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ワクワクが止まらない!南三陸は化石の宝庫

ワクワクが止まらない!南三陸は化石の宝庫

町民も意外と知らない南三陸の化石

皆さん知っていましたか?南三陸町は、世界最古級の魚竜化石が見つかった町なんです。昭和45年に歌津地区で発見された魚竜は、「ウタツギョリュウ」と名付けられ、発見された場所は国の天然記念物に指定されました。

震災後の町の復旧工事では、世界でも発見されていない新種の化石が10種類も見つかったと言います。まだまだ私たちの知らない生物や地球の歴史が多く眠っているのかもしれないと思うと、ロマンを感じる人も多いのではないでしょうか。実は、国内でも珍しい化石発掘体験が南三陸町で行われています。化石好きから家族連れの方まで訪れ、2022年の参加者はなんと1000人を超えました。そんな注目のコンテンツ、化石発掘体験の受け入れを行っている高橋直哉さんにお話を伺ってきました。

研究者と初めて化石発掘をしてどハマり!
私有地を借りて、気が向いたら化石探しへ

直哉さんは歌津地区の生まれで、牡蠣、ホタテ、ワカメ等の養殖を行う漁師さんです。化石の町で育った直哉さんですが、化石に興味を持ち始めたのは大人になってからだと言います。2015年、国内初ののう頭類の化石が南三陸で見つかり、報告会が行われました。その後行われた研究者との化石発掘体験に参加したことをきっかけに、化石にハマったそうです。

「こんなに簡単に見つかるんだって衝撃を受けましたね。研究者の方はこの辺りに何ヶ月かに1度の頻度で来るんですが、仕事場から車で5分ほどの場所で発掘できるんですよ。自分の気が向いたときにいつでも行けるので、かなり没頭してやっていました。化石発掘はすごくワクワクして、楽しいんです」

化石にハマってから、なんとそのためだけに町内の私有地を借り、発掘場所として管理している直哉さん。今では研究者に発掘場所を案内したり、地元の学校で化石の出張授業をしたりしているそうで、化石好きというだけでは終わらない領域に達していることがうかがえます。

 

1人1つの化石を持ち帰りOK!2億5千万年前の化石を発掘しよう

化石にハマってからの3年間、知識や経験を積んでいった直哉さんは、2018年に化石発掘体験の受け入れをスタートしました。5月〜12月の日曜日など、漁師の仕事を終えた午後の時間を使い、体験を行っています

「今まで漁業体験の受け入れを行なっていたんですが、そのほかにも南三陸でしかできない特別な体験ができないかなと考えていたんです。ちょうど化石の知識もついたので、化石発掘体験をやってみることにしました」

発掘場所では、日本でも珍しい25千万年前の魚の骨の化石が見つかっています。そんな貴重な化石を、昨年1000人訪れた方のうち5人が見つけました。「200人に1人なら、もしかたら自分も見つけられるかも?」という期待してしまいます。
発掘体験というと、ツルハシやハンマー等で岩盤を削っていくというイメージを持つ方もいるかと思いますが、直哉さんが行う発掘体験は、あらかじめ重機で削った岩盤を持ちやすいくらいの大きさに砕き、そこから化石を見つけるというものです。年齢や性別問わずに楽しめることから、わざわざ県外からお客さんがいらっしゃるそうです。発掘した化石のレア度に応じてカードをプレゼントしているそうで、そういった特典も子ども心をくすぐります。

「子供に体験させたいってことで家族連れの方が多いですが、お子さんはもちろん、お父さんたちが大喜びで体験されていますね。ここは、アンモナイトの化石も植物の化石もよく見つかる場所なので、『他県での発掘体験では1個も見つけられなかったのに、ここではこんなに見つかるんですか!?』って驚かれたこともあります。見つけた化石は1人1個持ち帰りOKなので、体験中は皆さん下を向きながら黙々と探していますね」

 

南三陸町観光協会のスタッフも挑戦!

珍しい「のう頭類」の化石を発見しました!
今回の取材では、実際に発掘体験を行なっている場所にお邪魔してきました。25千万年前の化石が発掘できる場所で、辺り一面に散らばっている石にも長い歴史が詰まっていると言います。直哉さんは歩くたびに、「これはアンモナイト」、「これは植物」と次々と化石を見つけていきます。一見すると石の模様かと思いきや、角度を変えて見ると光沢感がある部分に気づきます。そう、それが化石なのです。想像以上の早さで見つかる化石の量に驚きました。コツさえ掴めば誰でも発掘できそうです。

どれだけ化石を見つけられるのか、観光協会のスタッフが化石発掘に挑戦してみました。足元の石を手に取り、表面、裏面とひっくり返しながら、黙々と探していきます。「これは化石かな?」と思ったら、その場で直哉さんに鑑定してもらいます。自分が見つけたもののことがすぐ分かるのは、発掘体験の醍醐味です。鑑定の結果、なんと、珍しいのう頭類の化石でした。これにはスタッフも大喜び。1回化石を見つけられると目が慣れていくのか、次々と化石を鑑定してもらいます。およそ1時間で、アンモナイト、植物、のう頭類の3種類の化石を発掘しました。こんなにも簡単にたくさんの化石が発見できるなんて驚きです!

 

南三陸を化石で盛り上げる会「Hookes(ほっけす)」を発足
町内の化石仲間をもっと増やしていきたい

直哉さんは、南三陸を化石で盛り上げる会「Hookes(ほっけす)」を2022年に設立しました。化石をはじめとした地域資源を掘り起こし、地域の活性化を目指しています。1月に開催するキックオフイベントは募集人数を上回るほどの大反響だそうで、Youtubeでオンライン配信も行うことになりました。

直哉さんはHookesの活動を通して、町の人にも化石のことを知ってほしいと言います。
「歌津だけじゃなく、志津川や戸倉でも化石が発見されています。この町のポテンシャルは高い。でも、それを知らない人が多いんです。私が化石好きだってアピールするようになったら、面白がって町内のいろんな方から情報や写真が送られてくるようになりました。町内の化石仲間をもっと増やして、地域を盛り上げていきたいです。地元の小学校で化石の授業をさせてもらって、化石は観光資源だけでなく、教育資源にもなる可能性を強く感じました。この地域の化石は、自分が生きているうちに発掘しきれないので、特に若い世代に関心持ってもらえると嬉しいですね。世界でも発見されていない化石が、まだ南三陸に眠っているのだと思うと、これからも楽しみです」

今回取材させていただいた直哉さんが開催している「化石発掘体験」のお問い合わせ先はこちら
https://sanriku-minasan.com/fossil/

 

 2023127日開催のHookes(ほっけすのキックオフイベントの情報はこちら

https://www.m-kankou.jp/event/251178.html/

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