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町民も観光客も待望のリニューアルオープン 「オーイング菓子工房Ryo」

町民も観光客も待望のリニューアルオープン 「オーイング菓子工房Ryo」

南三陸町のさんさん商店街内に、焼きたての甘いお菓子の匂いを漂わせるお店があります。オーイング菓子工房Ryoです。芸能人もテレビで取り上げ、店外にお客さんが並ぶほど大人気のお店です。そんなオーイング菓子工房Ryo202321日にリニューアルオープンしました。今回は、オーナーパティシエの長嶋涼太さんにお店のこだわりやリニューアルオープンの思いについて、取材してきました。

移動販売も3分で完売になるほどの人気ぶり!
自分のお菓子の可能性にゾクゾクした

長嶋さんは宮城県内の調理系専門学校を卒業後、仙台と石巻のお菓子屋で修行していました。2005年に結婚をきっかけに南三陸町に引っ越してきた長嶋さん。オーイング菓子工房Ryoの原点は、奥さんの実家で焼いたスイートポテトだったと言います。

「妻の実家がペンションで、小さなオーブンがあったんです。最初はスイートポテトを焼いて家族に食べさせたんですけど、美味しいって喜ばれて。『近くの牡蠣むき場で売ってみたら?』と家族から言われて持って行ってみると、3分もしないうちに完売してしまったんです。自分のつくったお菓子ってこんなに喜んでもらえて、お金を払ってもらえる価値のあるものなんだって、この時に初めて知ってゾクゾクしました。もっとみんなに喜んでもらえるお菓子を作りたいって気持ちが強くなり、南三陸町でもお菓子を作ることにしたんです」
このできごとをきっかけに、義母の経営するペンションと移動販売で、商品提供を始めた長嶋さん。スイートポテトの次に焼いたのが、マドレーヌだったといいます。

修行時代、一番失敗したお菓子が看板メニューに!
焼き立てにこだわる理由とは?

「実はお山のマドレーヌは、修行時代、一番失敗して、怒られていたお菓子なんです。作ってはオーブンの中で黒焦げにしたり、色が薄いとか濃いとか言われたり、もう本当に嫌になるくらい ()

修行時代にたくさん失敗したからこそ、自分のお店の看板商品になるまでマドレーヌを極めた長嶋さん。マドレーヌが嫌いだった家族からも「美味しい」とお墨付きをもらい、さらに自信がついたといいます。

「家で焼くので、家族に焼き立てを食べてもらえるんですよ。そうしたら、『焼き立てってこんなに美味しいんだ!!』ってすごく感動してもらえたんです。それなら、お客さんにも焼き立てを食べさせたいなって思ったのが最初ですね。移動販売に行く直前に焼けるように計算して、木の番重に入れて持って行ったんです。お客さんの前でパカっと番重を開けると、焼き立ての匂いや蒸気がぶわーっと広がって、『うわぁ〜!』って喜んでもらえて。焼き立てでしか食べられないマドレーヌのカリっと、フワっと感を楽しんでもらいたいなと思って、今でも焼き立てを提供することにこだわっています」

移動販売やネットでの販売でじわじわと人気が高まった看板メニュー「お山のマドレーヌ」は全国テレビでも紹介され、たちまち有名な商品に。2015年には、仮設のさんさん商店街に実店舗をオープン。震災後、地元の皆さん、全国の沢山の皆さんの応援と力のおかげで本設の商店街に移設した。今でも、観光客の方から地元の方まで多くの方に愛されるお店になりました。

休業していた5ヶ月間。悔しさをばねに再オープン

そんな大人気のオーイング菓子工房Ryoでしたが、2022年の9月、駐車場から誤発進した車がお店に突っ込むという事故に遭ってしまいました。事故の日も、お店でお山のマドレーヌを焼いていたという長嶋さん。大きな音と衝撃を感じた後、店頭へ駆けつけたと言います。

「もう店の中がめちゃくちゃで、オーブンや配管も被害を受けてしまいました。しばらくお店を休むことになって悔しい気持ちもあったんですが、しっかり直してお客さんにさらに喜んでもらえるような場所にしたいと考え方を変えました」

長嶋さんがこだわったのはかわいい内装。南三陸町=被災地というイメージを感じさせない雰囲気にしたいと、カラフルでポップな壁紙を選びました。

5ヶ月の休業期間を経て、202321日にリニューアルオープン。次々とお客さんがお店に入っていく様子が見られ、たくさんの方がオーイング菓子工房Ryoのお菓子を待ち望んでいたことがうかがえます。リニューアルオープンから1ヶ月が経った今も、お店は目まぐるしい忙しさだと、顔をほころばせます。

 

「お店をすぐに再開できなかったことにもどかしさや悔しさを感じていたので、こんなにたくさんの人が待っていてくれたんだって、びっくりしましたね。本当にありがたいなって思いました。ただ、これが一番のピークにしたくないなって気持ちがあるんです。私はここを、お客さんに刺激を与えられるお店にしたいなと思っています。こんなに美味しいものがあったんだっていう感動とか、前に来た時よりもさらに美味しくなっているっていう喜びとか、また新しい商品があるっていう発見とか、そういう刺激を与えられるように、まだまだ変化をしていきたいなって思っています」

リニューアルオープンを経て、さらにお菓子作りやお店づくりへの情熱が高まった長嶋さん。次にお店を訪れる時、どんなワクワクが待っているのか、とても楽しみですね。

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