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地域みんなでつかんだ天皇杯!入谷の里山活性化協議会が「天皇杯」受賞

地域みんなでつかんだ天皇杯!入谷の里山活性化協議会が「天皇杯」受賞

入谷の里山活性化協議会が「天皇杯」を受賞しました

入谷地区を中心に「食・体験・宿泊」を通じて地域を盛り上げてきた入谷の里山活性化協議会が、2025年度農林水産祭「むらづくり部門」で最高位である「天皇杯」を受賞しました。

この部門での天皇杯受賞は、宮城県内では初めてとなる大変名誉ある成果です!

11月23日の表彰式(会場:明治神宮会館)につづき、町や県への報告を経て、12月7日に入谷小学校体育館で受賞祝賀会が開かれ、入谷地域の皆さんをはじめ約200名が喜びを分かち合いました。

天皇杯とは?

農林水産祭は1962年から続く、農林水産省主催の表彰制度で、農林水産業の振興に寄与した団体を称えるものです。

部門は「農産・蚕糸」「園芸」「畜産」「林産」「水産」「多角化経営」「むらづくり」の7つ。その中から、全国の優秀な453団体の中で特に功績が顕著な団体に天皇杯・内閣総理大臣賞などが授与されます。

▶農林水産省プレスリリースはこちら

南三陸町では過去に水産部門で「戸倉っこ牡蠣」が天皇杯を受賞しており、今回が2例目となりました。

評価された活動

受賞理由の中心は「一次産業・文化・観光が一体となった“総合的なむらづくり”」。特に次の点が高く評価されました。

  • 南三陸農工房や地域の一次産業者・若手の活躍

野菜・果樹・葡萄のブランディング(令和6年「しおかぜ葡萄」)など、地域の魅力を育て発信。

  • 生産者の顔が見える「入谷サン直売所」

年間1,000万円を超える売上を継続。

  • YES工房での里山からの木材加工と多くの体験受け入れ

地元材の活用と学びの場づくり。

  • まなびの里いりやど、さんさん館、ひころの里の連携

宿泊・文化体験など多面的な受け入れ体制。

  • 若者も移住者も混ざり合う世代を超えたチームワーク

グリーンウェーブ入谷構想委員会、入谷打囃子の継承など、地域全体で取り組んできた文化活動。

これらすべてが、全国の手本となるむらづくりと評価されました。

入谷の里山活性化協議会とは?

令和3年、コロナ禍で地域交流が大きく落ち込む中、入谷地区の「食・体験・宿泊」を担う各施設の団体が中心となり協議会が結成されました。

構成メンバーは、「南三陸まなびの里いりやど」「ひころの里コンソーシアム」「南三陸農工房」「校舎の宿さんさん館」「南三陸YES工房」「入谷サン直売所」の6団体。さらに、若手グリーン・ツーリズムのインストラクターやコーディネーターも主力として活動しています。

20〜70代まで幅広い年代が力を寄せ合い、地元出身者と移住者が垣根なく参加していることも特徴です。“地域みんなで支える”姿が、入谷らしさそのものです。

▶入谷の里山活性化協議会の公式サイトはこちら

祝賀会レポート

今回の天皇杯受賞を地域みんなで喜び合うため、12月7日に入谷小学校体育館で受賞祝賀会が開かれました。

祝賀会の会場は、受賞された関係者の皆さんが心を込めて準備した手作りの会場。テーブルには、入谷の魅力が詰まったゆめ多幸鎮や木工細工・繭細工が飾られ、入谷ならではの温かな雰囲気が広がっていました。

オープニングで最初に上映されたのは、入谷小学校児童による「入谷打囃子」の映像。続いて、ごきげん一家の民話「ばば山」創作演劇が上演され、サプライズ出演もあって会場が温かく盛り上がりました。

式典では、天皇杯と表彰状が披露されたあと、協議会代表による受賞報告が行われました。入谷の歩みを知る皆さんにとって、深く胸に響く内容でした。

協議会会長・阿部國博さん 受賞報告

「今回の受賞は、入谷地域全体で長年積み重ねてきた取り組みの結晶です。
震災やコロナ禍で地域の活動が弱まる中、“もう一度入谷を元気にしたい”という思いで協議会を立ち上げました。

6つの事業者の活動に加え、入谷打囃子や各行政区の取り組みなど、地域全体で動いてきたことが天皇杯という形につながりました。南三陸町、大正大学の皆さんの支えを若い世代がさらに盛り上げてくれていることも大きな力です。

天皇杯はゴールではなくスタート。子どもたちが“ここに住んでよかった”と思える地域を、これからもみんなでつくっていきたいと思います。」

※当日の受賞報告の内容をもとに一部抜粋・編集しています

式典の後は、会場のみんなで乾杯を行いました。
天皇杯受賞を祝して、みんなで乾杯!

乾杯の後は、懇談と活動紹介の時間が設けられ、入谷の里山活性化協議会がこれまで取り組んできた活動や、地域の各団体の歩みが動画で紹介されました。
インパクトある映像は、参加された皆さんの心に強く残る内容だったと思います。

また、入谷の歴史や文化にゆかりのあるまゆ人形劇「甚之丞物型」の上映も行われました。

山内甚之丞(やまうち じんのじょう)とは?

山内甚之丞は、江戸時代に伊達藩の養蚕絹をつくるための蚕の飼育を広めた人物です。若いころに現在の福島県伊達郡川俣で養蚕の技術を学び、入谷に戻ってからその知識を広めたことで、入谷は伊達藩の中でも有数の養蚕の里として発展しました。

また、息子の山内甚兵衛(じんべえ)も父の志を受け継ぎ、「民家養蚕記」という養蚕の指導書をまとめ、入谷で作られる生糸の品質向上と生産拡大に力を尽くしました。今年は、山内甚之丞生誕330年の記念の年となります。

まゆ細工人形を使って映像化された作品で、「ごきげん一家」がプロデュース。YES工房で手作りされた、すべて一点もののかわいらしいまゆ細工も必見です!

▶動画はこちら:山内甚之丞生誕330年記念映像「甚之丞物語」

続いて、若手メンバーによる「はっぴぃポジティブ宣言」が披露され、未来へ向けた前向きな思いが語られました。会場全体が明るい空気に包まれる、温かいひとときとなりました。

祝賀会の締めくくりには、地域の行事には欠かせない餅まきが行われました。

 

祝賀会の最後に、副会長の阿部博之さんから閉会の挨拶がありました。
天皇杯を目指してやってきたわけではなく、先人たちの営みが受け継がれてきた歩みの先に今回の受賞があること、そして「みんなの熱い思いこそが入谷そのものです」と思いを語りました。

「大成功です! 南三陸がもっと花開くよう、これからもみんなで頑張っていきましょう」という言葉に、会場は温かな拍手が広がりました。

改めまして、天皇杯受賞おめでとうございます!
入谷のみなさんの頑張りと温かさが、これからもたくさんの人に届きますように。これからの歩みも楽しみにしています!

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