
1月11日、入谷地区のひころの里で行われた、伝統行事「のうはだて」を体験してきました。囲炉裏を囲み、作柄占いや縄ない、小豆粥をいただきながら、地域に伝わる「農のはじまり」の時間にふれる一日となりました。
のうはだてとは?「 農のはじまり」を告げる行事
「のうはだて」は、毎年1月11日に行われる、農作業のはじまりを告げる行事です。
この日は「農始立日(のうはだて)」と呼ばれ、その年の作柄(収穫の出来)を占い、豊作と一年の無事を祈ります。
昔は、天候や冷害など、自然の影響を強く受けながら暮らしていました。だからこそ、農作業が本格的に始まる前のこの日を大切にし、窯神(かまがみ)へお供えをし、縄を結い、作柄占いを行ってきたのだそうです。
のうはだてのやり方は地域ごとに少しずつ異なり、今回は入谷地区に伝わる「のうはだて」の一部が再現されました。

囲炉裏を囲んで、行事のはじまり
当日は、入谷地区の方にとどまらず町内から総勢約30名が集まりました。囲炉裏を囲んでみんなでまずは団らん。火にあたりながら語らう時間、心が落ち着きます。
その年の豊凶を占う「作柄占い」
年末に仕込んだ餅ともち米を使って、作柄占いが行われました。
臼を開けるのは、その家の当主の役目。また、「若水」は元日から毎日取り替えてきた水を使うなど、ひとつひとつの所作に、意味が込められています。
1つ目のもちはワセ(早めに収穫される稲)を占い、2つ目のもちはナカデ(標準の時期に収穫される稲)を占い、3つ目のもちはオク(遅い時期に収穫される稲)を占います。
「ワセは5粒」「ナカデは12粒」「オクが一番良い」など、独特の言い回しが飛び交います。結果に一喜一憂する空気は、昔と変わらないものなのだそうです。
藁で縄をなう
作柄占いのあとは、縄をなう体験を行いました。
まずは、藁を柔らかくする作業から。臼を使い、藁を筒棒で叩いていきます。通常は2人で向かい合い、テンポよく叩くのだそうです。
私もチャレンジしてみましたが、これがなかなか難しく、リズムが合わずに「馬が走っているみたいだね」と笑われる場面も。
昔は藁打ちは子どもたちの仕事だったそうで、そんな話をしながら、和やかな雰囲気で作業が進みました。
藁が柔らかくなったら、講師役の地域のベテランさんに教わりながら、一本の縄をなっていきます。太さが少し不ぞろいなのはご愛敬。
小豆粥と、ほっとする時間
体験を終えたあとは、再び囲炉裏を囲み、小豆粥の振る舞いをいただきました。お供えのお餅が入った小豆粥は、素朴でやさしい味わい。松笠屋敷の落ち着いた雰囲気も相まって、昔の暮らしに思いを馳せるような時間となりました。
冬の里山で感じたこと
南三陸町では、のうはだてのように、暮らしに根ざした行事や文化が、今も地域の中で大切にされています。
囲炉裏を囲みながら過ごした時間は、これから始まる一年の農や暮らしを、少し身近に感じられるひとときでした。
▼「のうはだて」について詳しくはこちら
26.農はだて | 南三陸観光ポータルサイト
今後のイベント案内
ひころの里「シルク館」では、毎年恒例の「繭」から作るまゆ細工をテーマにした『シルクフラワーフェスタ』が開催されます。
今年は3月7日(土)~15日(日)に開催予定です。
詳しい内容は、後日イベントページでお知らせします。


















口コミ・コメントなど