実施概要
【日時】2026年6月5日_6日
【団体】NTT労働組合東日本本部
【人数】41名
【実施プログラム】防災キャンプそなえ
受け入れレポート
2026年6月5日〜6日の2日間、NTT労働組合東日本本部のみなさま(北海道から関東まで東日本各所から参加)をお迎えし、
実践型防災研修プログラム「防災キャンプそなえ」を実施しました。参加者のほとんどが南三陸町への訪問は初めて。
さらに、異なるエリアから集まったメンバー同士、「本日が初対面」という状況から研修がスタート。
本レポートでは、予測不能な状況下で参加者のみなさまのマインドがどのように変化し、
強固な「集団」へと昇華していったのか、2日間の内容をお届けします。
【研修の目的】なぜ今、南三陸で「そなえ」を学ぶのか?
今回、NTT労働組合東日本本部のみなさまが本研修を導入された目的は主に2つありました。
- 東日本大震災の被害や教訓を改めて理解すること
- 発災時に「自分や家族、仲間の命をどう守るか」を主体的に考えられるようになること
あえて行程や詳細を事前告知せず、「本当の災害同様、突如としてミッションに遭遇する」という緊迫感のある環境下で、
実践的なプログラムへと臨まれました。
【1日目:インプットと突然の試練】圧倒的なリアルが揺さぶる「心の備え」
1. 震災のリアルを学び、被災現場を歩く
初日午後のオリエンテーションでは、東日本大震災時の避難所の状況について講話を実施。
ワークシートを使い、「今、大地震が起きたらどう行動するか」を書き出しました。
その後、地域ガイドの案内で被災現場を巡り、住民の生々しい体験談から自然災害の脅威を肌で感じていただきました。
2. 突如鳴り響くアラート。緊迫の「避難所受付ミッション」
「実際の避難所を見学しましょう」とガイドに連れられ、震災当時に避難所となった施設へ足を踏み入れたその時
――突然、緊急地震速報(訓練アラート)が鳴り響きました。
参加者に与えられたのは、「この場でただちに避難所を開設し、避難者を受け入れよ」というミッション。
「避難者から何の情報を聞くべきか!?」
「こちらで受付をしてケガをされている方は奥に誘導しましょう」
「すみませんが、誰か責任者役をお願いします!」
限られた時間と情報の中、避難所受付を開設したメンバーに、
スタッフや他参加者が演じる「避難者」たちが次々に難題を突き付けます。
「保育所の子どもたちが20人いるが、全員中に入れるか」
「重度の動物アレルギーがあるから、ペットは室内に入れないで」
「一度自宅の様子を見に戻りたいのだが、〇〇地区は安全か!?」
想定を遥かに超える混乱の中、冷静なら判断できることも、焦りで対応が鈍っていきます。
しかし、スタッフの助言をもとにメンバーを入れ替え、運営を繰り返すうちに、
混乱の中でも「今できる最適な役割分担」が少しずつ見えてきました。

3. 指示書なし。参加者だけで挑む14のミッションと一体感の醸成
夕方からは、参加者だけで避難所を維持・運営するミッションがスタート。
「寝床の準備」「灯りの確保」「安全対策」「トイレの確保」など14の課題に対し、
スタッフの指示を仰がず、自分たちだけの力で解決していきます。
毛布や非常食が人数分ない、電気のない中で徐々に暗くなっていく、情報伝達がうまくいかない……。
次々と発生するアクシデント。 しかし、ここで参加者同士のコミュニケーションが活発化し、
自然発生的にリーダーが生まれ、チームが一丸となっていきました。
震災を経験したスタッフ陣が、当時の実例をもとにアドバイス。
時には意見をぶつけ合いながらゴールを目指すことで、「初めまして」で始まったメンバーの間に、一体感が生まれていきました。

4. 命の重みを知る「語り部」の証言
夜には、地域住民による語り部講話を実施。 発災当日のリアルな状況、直面した葛藤、そしてどう生き抜いてきたのか。
生の証言を前に、メンバーは1日中繰り返したインプットとアウトプットを振り返り、
「自分はどう備えるべきか」の答えを深く模索していました。

【2日目:アウトプットと変革】想像力をアップデートし、「コトの備え」へ
1. 初日との圧倒的な差。視野の広がったシミュレーション
2日目は、仮想の巨大地震発生から時間経過(フェーズ)ごとに対応を考えるワークショップを実施。
初日の冒頭に行ったワークと同じ形式ですが、机上の空論ではありません。
前日の過酷な実戦経験を経た参加者たちのシートは、具体策が書かれた付箋でみるみる埋め尽くされていきました。
多様な意見を交わす中で、個々の危機管理の視野が格段に広がっていった瞬間です。

2. マインドの変化を示す「そなえ宣言」
研修の締めくくりは、一人ひとりが今後の行動を誓う「そなえ宣言」です。
研修前は「防災グッズの準備」といった“モノの備え”に終始していた意識が、
2日間を終えた今、「家族との情報共有」「避難場所の確認」「日頃のコミュニティ形成」といった
“行動(コト)の備え”へと完全に変化していました。
📥 参加者みなさまの声(アンケートより抜粋)
- 「いきなり避難所運営を求められ戸惑ったが、統括する人、支える人の重要性、コミュニケーションの本質を身をもって学んだ。」
- 「実際の被災経験を持つスタッフの助言やヒントは、どれも説得力があり、大変ありがたかった。」
- 「支援する側・される側、双方の気持ちを体験し、防災を『自分事』として捉えられるようになった。」
- 「訓練をしていても想定外は起こる。自分の命を守れて初めて、他人を助けに行けるのだと痛感した。
帰ったらすぐに家族と備えをアップデートしたい。」
🎙️ ファシリテーターより:研修を「ゴール」にしないために
今回は限られた条件下での宿泊設定でしたが、実際の災害時は『食材の確保』や『防寒・防暑対策』など、さらに多くのアクションが求められます。混乱の中で正しい判断を下すことは容易ではありません。だからこそ、普段からイメージを膨らませ、『心の備え』をしておくことが重要です。研修はゴールではなく、実際の行動へのスタートライン。どんなに小さなことでも、日常の中で行動に移し、積み重ねていくことこそが、大切な人や自社を守る唯一の道です。
NTT労働組合東日本本部のみなさま、真摯にプログラムに向き合っていただき、本当にありがとうございました。
🏢 企業の研修担当者様へ
南三陸町観光協会が提供する「防災キャンプそなえ」は、単なる知識のインプットに留まりません。 想定外の連続をチームで乗り越えるプロセスは、企業の危機管理能力(BCP)の向上はもちろん、新入社員研修、幹部候補育成、チームビルディングとしても極めて高い効果を発揮します。
「自社のニーズに合わせたカスタマイズ研修を行いたい」「実践的な組織力を育てたい」とお考えの担当者様は、
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