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海とともに、
生きるまち。

12.泊浜

全国各地に「泊」(とまり)と名のつく港や浜がある。これは船泊まり、つまり天然の良港ということである。南三陸町歌津地区にも、半島の突端に泊浜、泊崎がある。
 
江戸時代、泊崎には仙台藩泊浜唐船番所があった。外国船を監視する沿岸警備の番所が設けられ、名足浜の大坂平太夫が代々世襲で監視に当たった。

この時代には、高橋與兵治という商人が泊浜を拠点に活躍した。伊達騒動の主要人物として有名な伊達安芸に金を貸すくらい、羽振りがよかった與兵治。その抵当に彼が預かったとされる裃が今も残されている。海産物などを歌津の地から江戸に出荷し、江戸の吉原で遊んでは、最新流行の江戸文化をこの地に持ち込んだ。歌津に伝わるガマガエルを模した雨乞いの踊り「ふるだ舞」は、江戸で流行した歌舞伎の一場面を、口説きとして與平治が伝えたのではとの説もある。
 
椿などの常緑樹におおわれたこの岬に立ち、広大な太平洋を眺めると、かつて海を渡り交易に生きた男たちの姿が彷彿としてくる。

さらに半島の先にある尾崎神社には海上安全の神様が祀られている。厳しい海で生きて来た漁民たちや交易船の商人たちは、港を出ると、海からこの神社に手を合わせ、参拝してきた。

泊崎にはこんな民話が伝わっている。泊崎の洞穴から聞こえる女性の誘いの声に、ある漁師が迷い込む。洞穴の美女に酒や魚をふるまってもらった漁師。決してそれを人に話してはならないという約束を破り、再び洞穴を訪れると、そこに待っていたのは巨大なタコだった。そして、その漁師は二度と帰ることはなかった。
 
泊浜を行き交った多くの人々の足跡が、数々の伝説の中に遺されている。

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