「Juntos!!中南米対日理解促進交流プログラム」実施レポート

■実施概要

【団体】外務省が推進し、JICE(一般財団法人日本国際協力センター)が実施する「Juntos!!中南米対日理解促進交流プログラム」参加者の皆様
【日時】2021年5月27日 9:00~10:45
【人数】47名

■Juntos!!リアルタイム交流会の様子

南三陸町では、日本国内にかかわらず、海外の方々とも交流を行い、多くの縁を繋いできました。

今回、一般財団法人日本国際協力センター(以下JICE)様主催の下、中南米にお住まいの方々と南三陸町の復興の担い手たちが、ZOOMを使ったリアルタイム交流会を行いました。

初めに一般社団法人南三陸町観光協会事務局長の及川より、南三陸町の概要をご説明しました。英語に翻訳したデータや写真を共有し、南三陸町の震災時の状況や復興の様子をお伝えしました。
 

その後、10グループに分かれて交流を行いました。今回、南三陸町の講師として参加されたのは行政、観光、福祉など、それぞれの分野で活躍されている10名の方々。講師の方から、自身の震災時の経験や現在行っている活動について説明していただいてから、意見交換に入りました。

今回JICE様主催の交流会に参加された方々は、中南米で行政や教育、報道に携わる方々です。そのため、南三陸町での防災対策や行政の取り組みに対して、自分の国にはどう生かせるか、という視点でお話を聞いている様子でした。

震災当時、南三陸副町長を務めていた遠藤健治さんのグループでは、防災についての意見交換が行われました。町の職員として被災者の対応や復旧に携わってきた遠藤さん。南三陸町は1960年のチリ地震の津波を経験したことから、行政はかなり高い水準の防災対策を講じてきたそうです。しかし、東日本大震災では、想定していた高さをはるかに越える津波がきたことから、自然災害というのは予想外のことが起きるものなのだと感じた、と語りました。
 

その話を受けて、「コスタリカでも津波が起きることがある。津波が起きた時のために、行政が働きかけられることはなんだろうか」という質問が出ました。それに対し遠藤さんは、ハザードマップなどを用いてエリアの災害リスクを市民へ周知することが大切だ、と答えます。行政の力では防げないことも多くあり、行政が被災することもある、住民全員が自分の住んでいる災害リスクを把握し、自分の命は自分で守るように意識を持つことが大切だと、遠藤さんは感じたそうです。

他にも質問は、「防災メッセージを普及するためにどのような技術を使用しているか」など具体的な分野に及び、時間いっぱいまで活発な意見交換が行われました。

参加した方からは、

「被災地の方々の経験を聞いてとても感動し、多くのモチベーションを得ることができた」

「コロナ禍のために対面での交流はできなかったが、震災後、生きている人たちとつながり、お互いの体験を語るだけで、団結する力や絆が強まり、共感する心が生まれるものだと感じた」

等の感想をいただきました。

今回交流会に参加されたのは、行政や教育、報道など、市民を導く立場にある方々です。そうした方々が災害の実体験を被災者から直接聞き、自分の国の防災に生かしていくことは、とても心強いことだと思いました。

 

※南三陸町観光協会では、お客様のご要望に応じたプログラムの実施が可能です。
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